おっさんの仏教メモ

初期仏教をいろいろ考えるおっさんのメモ

良寛さま(7) しらみの競争

相馬御風 「良寛さま」より

 

しらみの競争

 

良寛さまの着物には、よくしらみがたかりました。しかし、良寛さまは平気でした。ときどき良寛さまは、たいくつになるとは、着物にいるしらみをとって、それを何匹も何匹も紙の上に這わして、眺めたのしむのでした。

しらみは紙の上をあちこち這いまわります。足のはやいしらみもあれば、のろのろしているしらみもありました。良寛さまは何匹ものしらみに徒歩競争をさせて面白がりました。

こんな風に、さんざんしらみを遊ばせてから、良寛さまはそれをまた一匹一匹つかまえては、自分の着物につけました。のみでもしらみでも、良寛さまは一匹も殺したことがないのでした。

あるとき良寛さまは考えました。

「もしわしの着物にいるしらみやのみが、松虫や鈴虫のようにいい声で鳴く虫だったら、わしのふところの中はどんなに賑やかだろう。まるで武蔵野の原のようだろうな」

そこで良寛さまはそのことを歌につくって見ました。

 

のみしらみ音に鳴く秋の虫ならば

        わがふところは武蔵野の原

 

そして、

「なるほどこれはおもしろい考えじゃ、アハハハハ」と自分で自分の歌を面白がって、時々それをうたってはよろこんでいました。

 

 

徹底してます。

ここまでくると、生き物を害するなんて頭に浮かばないのでしょう。

 

生きてるものはなんでもかわいいし、楽しんでます。

 

新聞を読みますと、生命を言葉で害したり、暴力で害したり、あげくの果ては殺したり。うんざりするくらいそういった記事があります。

人間は悪いことを好みますので、すぐにそれに塗れます。

でも塗れたら、困るのは、害された生命ではなくて、最後は全部やった自分が受け取ることになります、これって怖いですね。

 

良寛さまは、悪いことを好みません、長年の修行で培ったものなのか、元々の性格なのかはわかりませんが、ここまで徹底していると言うことないです。

 

生きとし生けるものが幸せでありますように。